高周波(RF)リフト3大機序の解剖学 — モノポーラ(サーマクールFLX・オリジオ)vs バイポーラ(インモードFX・フォーマ)vs マイクロニードルRF(ポテンツァ・シルファームX)
- 高周波(RF:Radiofrequency)リフトは電流の伝達方式と解剖学的ターゲット層により、①モノポーラ(単極性)RF(サーマクールFLX・オリジオ:網状真皮および浅層線維性隔壁のバルク加熱)、②バイポーラ(両極性)RF+高電圧パルス(インモードFXの表層脂肪細胞膜ターゲット vs FORMAの真皮コラーゲン加熱)、③フラクショナル・マイクロニードルRF(ポテンツァ・シルファームX:0.5〜4.0mmの針深度制御による乳頭・網状真皮凝固および薬剤ドラッグデリバリー)の3つのモダリティに分類されます。
- 頬の脂肪が少ない痩せ型のお顔(コケやすい側面頬・中顔面)に脂肪減少目的のインモードFXを漫然と照射すると頬コケが悪化する恐れがあり、また真皮を主ターゲットとするモノポーラRF(サーマクール・オリジオ)であっても、皮膚が薄い部位への過剰な出力設定や過度な重ね打ち(オーバーラッピングパス)により、まれに意図しない皮下脂肪萎縮や頬コケが生じる可能性があるため、形成外科専門医による部位別の出力・パス設計が不可欠です。
- 高周波施術は真皮コラーゲンの収縮とタイトニングに有効ですが、中等度以上のSMAS・支持靭帯(リガメント)の下垂や余剰皮膚を物理的に剥離・切除する切開リフト(デュアル・ディーププレーン顔面挙上術やネックリフト)を代替するものではありません。施術後の一時的な赤み・腫れ・熱感・火傷や水疱・インモードFXの吸引による内出血(吸引痕3〜7日)・マイクロニードルRF後の毛嚢炎や炎症後色素沈着(PIH)・一時的な知覚鈍麻等のリスクおよび日本国内の医療広告ガイドラインに基づく限定解除情報(自由診療・未承認機器等)を事前にご確認ください。
「先生、同じ『高周波(RF)リフト』と呼ばれているサーマクールFLXやオリジオ、インモード(FX・フォーマ)、そしてポテンツァやシルファームXは、肌のどの層にどう作用が違うのでしょうか?頬コケが心配な細身の顔や、二重あご・口横のもたつき、毛穴・ニキビ跡が気になる場合はどれを選べばいいですか?」——高周波(Radiofrequency:RF)治療器は、電極の構造と電流の伝達経路によって、① モノポーラRF(単極型・真皮と線維隔壁の3次元体積加熱:サーマクールFLX・オリジオ)、② バイポーラRF+HVP/温度制御(双極型・浅層脂肪減少と真皮加熱:インモードFX・フォーマ)、③ フラクショナル・マイクロニードルRF(微細針による深さ制御とドラッグデリバリー:ポテンツァ・シルファームX)という3つの全く異なる解剖学的機序に分かれます。ご自身の皮下脂肪の厚みとたるみの原因層を正確に鑑別することが、意図しない頬コケ(脂肪萎縮)や熱傷を防ぎ、最適なタイトニング効果を得る鍵となります。
こんにちは。ソウル・江南(新沙駅)AVA美容外科の代表院長、形成外科専門医のキム・スンス(Dr. Seungsoo Kim)です。

以前のコラム〈ウルセラ vs サーマクールFLX — 4.5mm SMAS超音波と真皮高周波の違い〉ではハイフ(HIFU)と高周波(RF)の大きな役割分担を解説しましたが、今回は当院の医療ハイフ・高周波リフト外来および高周波(RF)リフト総合ガイドへ来院される患者様から特にご質問の多い「高周波(RF)機器の3大機序と解剖学的な使い分け」を形成外科専門医の視点から詳しく整理します。
01. 第1機序 — モノポーラRF(サーマクールFLX・オリジオ):真皮全層と皮下線維隔壁の3D体積加熱
モノポーラ(Monopolar:単極型)RFは、ハンドピースの先端チップから発振された約6.78MHzの高周波電流が真皮層と皮下の線維隔壁を通過し、身体に貼付した対極板(リターンパッド)へと流れる際、組織の電気抵抗(インピーダンス)によって深さ約1.5〜3.0mmの真皮全層および皮下線維隔壁(Fibrous septae)を広範囲かつ均一に3次元体積加熱(約40〜55℃)する方式です。
- 解剖学的ターゲットと効果: 加齢により緩んだコラーゲン線維と線維隔壁を即時的に熱収縮させるとともに、術後2〜6ヶ月かけて新しいコラーゲンとエラスチンの再構築を促し、皮膚の密度(ハリ・弾力)、小ジワ、肌表面の緩みをタイトニングします。
- サーマクールFLX vs オリジオ(Oligio)の臨床的特徴:
- サーマクールFLX(Thermage FLX): 1ショットごとに皮膚抵抗値を自動測定して出力を最適化するAccuREP™技術、全方向バイブレーション機能、および表皮を熱から守る冷却ガス(クライオジェン)パルス冷却を備え、真皮深層と線維隔壁へ高い熱エネルギーを安全に届けます。
- オリジオ(Oligio): アジア人の肌厚と痛覚に合わせて設計された接触式冷却システムと連続照射(Moving/Autoモード)を搭載し、痛みを抑えながら小ジワやキメの引き締め、定期的なメンテナンスを行いたい方に適しています。
- ※ 頬コケ(皮下脂肪萎縮)に関する正確な医学的注意点: 「高周波はハイフと違って絶対に頬コケしない」と言われることがありますが、正確には注意が必要です。モノポーラRFの主ターゲットは真皮層であるため深部4.5mmを狙うハイフより頬コケのリスクは低いものの、皮膚が薄く皮下脂肪が少ない頬側面や前頬に過剰な高出力(ジュール)を設定したり、同一部位に無理な重ね打ち(オーバーラッピング)を行ったりすると、熱が浅層脂肪まで伝導し、稀に意図しない皮下脂肪萎縮や頬コケを引き起こす可能性があります。 そのため、部位ごとの脂肪厚を見極めたエネルギー設定とパス設計が不可欠です。
02. 第2機序 — バイポーラRF(インモードFX・フォーマ):顎下・ジョール脂肪の選択的減少と真皮加温
バイポーラ(Bipolar:双極型)RFは対極板を使わず、ハンドピース内の2つの電極(+・ー)の間だけに電流を流す構造であり、エネルギーの到達深度が電極間距離の約半分に精密制限されます。代表的なインモード(InMode)は2種類のハンドピースを使い分けます:
- インモードFX(InMode FX — 吸引+バイポーラRF+HVP高電圧パルス):
- 作用機序: 陰圧(バキューム)で顎下や口横(ジョール)の余分な脂肪組織をベル型のチャンバー内に吸引し、第1段階でバイポーラRF熱(約40〜43℃)により脂肪層を予熱した後、第2段階でナノ秒単位の高電圧パルス(HVP:High Voltage Pulse)を照射して肥大した脂肪細胞膜に不可逆的電気穿孔(エレクトロポレーション)を起こし、数週間かけて自然な細胞死(アポトーシス)と排出を促します。
- 適応部位と避けるべき部位: 二重あご、顎下のもたつき、重たい口横のジョールファットなど、つまめる浅層脂肪があるフェイスライン下部に適しています。一方、脂肪が少ない頬中央や頬側面へのFX照射は頬コケを招くため行いません。
- 特徴的なダウンタイム(吸引による内出血・赤紫の吸引斑): 陰圧吸引に伴い、施術直後から首元やフェイスラインに沿ってカッピング(吸い玉)の跡のような赤紫色の吸引斑(点状出血・内出血)が生じ、通常3〜7日間(長い方で10日前後)で自然に消退します。大切なご予定の1〜2週間前までに施術を受けることを推奨します。
- インモード・フォーマ(InMode FORMA — 非吸引バイポーラ真皮タイトニング):
- 作用機序: 吸引や脂肪破壊パルスを伴わず、温度センサー内蔵の電極を肌の上で滑らせながら真皮層を41〜43℃に均一加温してコラーゲン生成を促します。内出血が出ないため、脂肪を減らしたくない頬のハリ改善やFX後の仕上げに併用します。
03. 第3機序 — フラクショナル・マイクロニードルRF(ポテンツァ・シルファームX):深さ0.5〜4.0mm制御と真皮再構築
皮膚表面から熱を通す非侵襲RFとは異なり、マイクロニードルRFは極細の針を設定した深さ(0.5〜4.0mm)の真皮層へ直接刺入し、針先または針全体から高周波を照射することで、表皮への熱ダメージを最小限に抑えながら開大毛穴・ニキビ跡・小ジワ・赤み(異常毛細血管)を再構築します。
- ポテンツァ(Potenza)vs シルファームX(Sylfirm X):
- ポテンツァ: モノポーラ/バイポーラ切替や絶縁針・非絶縁針の選択が可能で、特に独自のポンピングチップ(Pumping tip)を用いることで、針が抜ける瞬間の空気圧制御によりジュベルック(PDLLA)・リジュラン(PN)・エクソソーム等のスキンブースターを真皮層へ均一に届けるドラッグデリバリー効果を発揮します。
- シルファームX: 非絶縁マイクロニードルを通じてパルス波(PW:Pulsed Wave)と連続波(CW:Continuous Wave)を照射します。PWモードは脆くなった基底膜の強化と異常な微小血管の選択的凝固を助け(赤ら顔・肝斑合併肌の土台ケア)、CWモードは真皮コラーゲンの収縮と毛穴・キメ改善を促します。
- 回復経過: 施術後1〜3日間は赤み・ほてり・軽度のむくみが生じ、3〜7日間ほど微細なざらつき(マイクロクラスト)が生じた後に自然脱落します(無理に擦ると色素沈着の原因となります)。
04. 非切開RFリフトの解剖学的限界と、外科的リフトが適するタイミング
照射系デバイスと切開リフトの双方を執刀する形成外科専門医として、私は常に誠実な境界線をお伝えしています。「すべての高周波(RF)機器は、既存の真皮・線維隔壁の熱収縮や浅層脂肪のボリューム調整を行う施術であり、重力で緩んで下垂した深部SMAS筋膜や支持靭帯(リテイニングリガメント)を剥離して引き上げたり、余剰皮膚を切除したりすることはできません。」
- 鏡の前で指を使って頬やフェイスラインを耳の方へ引き上げないと理想の輪郭にならない中等度〜重度のSMAS下垂、深いマリオネットライン、顕著なジョールや首の縦スジ(広頚筋バンド)には、高周波を繰り返すよりもミニリフトやディーププレーン切開リフト、あるいは顔のマイクロ脂肪吸引が根本的な解決策となります。

05. キム・スンス代表院長 1:1 高周波リフト・輪郭診断のご案内
ご自身の肌質や脂肪の厚みに「サーマクールFLX・オリジオ」「インモードFX・フォーマ」「ポテンツァ・シルファームX」、あるいは「糸リフト・切開リフト」のどれが最適か、以下の日本語専用窓口よりお気軽にご相談ください:
- 📅 1:1 Zoomオンライン相談・ソウル来院予約(日本語予約ハブ) →
- 💬 公式LINEで日本語相談(@370vztxw · お写真による事前診断) →
- ✨ 医療ハイフ・サーマクール・高周波リフト詳細ページを見る →
- ✨ 高周波(RF)リフト比較ハブページを見る →
- 📖 「ウルセラ vs サーマクールFLX — 4.5mm SMAS層と真皮層の違い」を読む →
📍 AVA美容外科(AVA Plastic Surgery) · ソウル特別市 瑞草区 江南大路 603 インソンビル 4階(新沙駅4番出口 徒歩1分) · TEL +82 2-545-1882
※ 医療に関するご案内(自由診療・限定解除要件):当院で行われるモノポーラRF(サーマクールFLX・オリジオ)、バイポーラRF(インモードFX・フォーマ)、およびマイクロニードルRF(ポテンツァ・シルファームX)施術は公的医療保険が適用されない自由診療です。標準的な費用目安についてはリフティング案内(/jp/petitlaser/lifting/)および総合料金表(/legal/pricing.html)をご参照ください。治療期間・回数の目安は機種により1回(サーマクールFLX:約6〜12ヶ月ごとの維持、効果実感まで約2〜6ヶ月)または3〜5回程度の反復照射(インモード・マイクロニードルRF:約2〜4週間隔)であり、引き締めや輪郭・毛穴改善の程度には個人差があります。ペースメーカー等の植込み型電子医療機器を使用中の方、照射部位に金属プレートや金属糸がある方、妊娠中の方、活動性の皮膚感染症や重度のケロイド体質の方は施術を受けられません。主なリスク・副作用として、一時的な赤み・腫れ・ほてり・痛み・乾燥、インモードFXの吸引に伴う3〜7日間の赤紫色の吸引斑(内出血)、マイクロニードルRF後の微細なかさぶた・毛嚢炎・炎症後色素沈着(PIH)、および稀に熱傷(水疱・かさぶた・瘢痕)・一時的な神経刺激感・皮膚が薄い頬への過剰照射による意図しない皮下脂肪萎縮(頬コケ)や左右差が生じるリスクがあります。使用する機器やチップには韓国MFDS承認品であっても日本の薬機法上の未承認医療機器が含まれる場合があります。必ず医師との1:1対面診察の上でご決定ください。
よくあるご質問(臨床FAQ)
Q. サーマクールFLX・オリジオ(モノポーラRF)、インモードFX/FORMA(バイポーラRF)、ポテンツァ・シルファームX(マイクロニードルRF)は作用層と適応がどう違いますか?
モノポーラ(単極性)RFであるサーマクールFLXやオリジオ(6.78MHz)は、表皮を冷却保護しながら網状真皮全層と浅層線維性隔壁(深さ約1.5〜3.0mm)に体積熱(バルクヒーティング:40〜65℃)を届け、小じわや皮膚のハリ・密度を改善します。バイポーラ(両極性)RFのインモードは、吸引しながらRF熱と高電圧パルス(HVP)で顎下やフェイスライン下部の不要な表層脂肪を減らす「FX」と、吸引せず真皮コラーゲンを加温する「FORMA」に分かれます。一方、ポテンツァやシルファームXなどのマイクロニードルRFは、微細な針(0.5〜4.0mm)を真皮の目標深度へ直接挿入して高周波を照射し、毛穴の開き・ニキビ跡・肌質・赤ら顔や基底膜環境のリモデリングを図ります。
Q. 顔の脂肪が少なく頬コケが気になるタイプですが、高周波リフトを受けると頬がコケませんか?
頬コケ(脂肪萎縮)を防ぐには、機種の選択と解剖学的なゾーニング設計が極めて重要です。インモードFXは表層脂肪細胞へのアポトーシス誘導を目的とするため、頬がコケやすい側面頬や前頬への照射は避け、二重顎やジョールファット下部の膨らみに限定して適用すべきです。また、サーマクールFLXやオリジオなどのモノポーラRFは主に真皮層を加熱する施術ですが、皮膚が薄く皮下脂肪が少ない部位に高出力や過剰な重ね打ちを行うと、まれに皮下脂肪の萎縮や頬コケが生じるリスクがあります。そのため当院では事前にボリューム不足のエリアをマーキングし、出力調整と真皮タイトニング中心のベクトル設計を行います。
Q. ウルセラ(HIFU)やスキンブースター(リジュラン・ジュベルック)と併用する際の安全な順序や、主な副作用・リスクを教えてください。
深部のSMAS筋膜層(3.0〜4.5mm)に熱凝固点を作るHIFU(ウルセラ)と、真皮層(1.5〜3.0mm)を面で加熱するモノポーラRF(サーマクール・オリジオ)はターゲット層が異なるため相乗効果が期待できますが、過度な熱エネルギーの重複は火傷・水疱・長期の腫れを招くため、皮膚の厚みに応じた出力と施術間隔の調整が必要です。またポテンツァのポンピングチップ等を用いたジュベルック・リジュラン導入は毛穴・肌質改善に有用です。主な副作用として、一時的な赤み・腫れ・熱感・乾燥、インモードFX後の吸引による内出血(点状出血・あざ:約3〜7日)、マイクロニードルRF後の微細なかさぶた・毛嚢炎・炎症後色素沈着(PIH)、まれな熱傷(火傷・水疱)や皮下脂肪萎縮等のリスクがあります(※韓国医療法に基づく自由診療であり、国内未承認機器・医薬品の個人輸入等の限定解除事項は本文末尾をご参照ください)。

