二重あご・フェイスライン輪郭形成 — 顔のマイクロ脂肪吸引・広頚筋縫縮とデオキシコール酸・輪郭注射の解剖学的境界
- 二重あごやフェイスラインのもたつきは、①広頚筋(Platysma)より浅い皮下脂肪の蓄積、②広頚筋より深い脂肪・顎二腹筋の厚み・舌骨の位置、③皮膚および筋膜のたるみ、という3つの解剖学的層に分けて診断する必要があります。
- デオキシコール酸配合の脂肪溶解注射や輪郭注射は、顎下の浅い皮下脂肪が少量で皮膚のハリが保たれている初期ケースの補助的ケアには適していますが、広範囲の脂肪除去や広頚筋の緩み・深部構造の矯正はできません。
- 皮下脂肪量が中等度以上ある場合や広頚筋の緩みを伴う二重あごには、極細カニューレによる顔のマイクロ脂肪吸引と、必要に応じた顎下最小切開での広頚筋縫縮(筋肉縛り)を組み合わせることで、シャープな顎下〜首の角度(顎頸角)を形成できます。
「先生、うつむいた時や横顔の写真で二重あごが目立つのが気になりますが、脂肪溶解注射や輪郭注射でシャープになりますか?それとも最初から顔の脂肪吸引や広頚筋縛り(筋肉縛り)を受けるべきでしょうか?」——二重あご治療の正解は、流行の施術名ではなく、「膨らみの原因が広頚筋(Platysma)より浅い皮下脂肪なのか、広頚筋より深い脂肪や筋肉の緩みなのか」を見極める3層の解剖学的診断にあります。

こんにちは。ソウル・江南(新沙駅)にあるAVA美容外科 代表院長、形成外科専門医のキム・スンス(Dr. Seungsoo Kim)です。
体型はスリムなのに顎下のもたつきやフェイスラインのぼやけでお悩みの方は非常に多くいらっしゃいます。この時、非手術の注射治療(デオキシコール酸配合注射・輪郭注射)と手術的アプローチ(顔・二重あごマイクロ脂肪吸引および広頚筋縫縮術)のどちらがご自身に合っているのか迷われるケースがほとんどです。今回は、顎下とフェイスラインを構成する3つの解剖学的層を基準に、それぞれの施術の役割と明確な限界線を解説します。
01. 二重あごを作る「3つの解剖学的層」:なぜ同じ顎下でも原因が違うのか?
私たちが普段「あご下の脂肪」「二重あご」と呼んでいる部位は、単一の脂肪の塊ではなく、首の表面を覆う薄い板状の筋肉である広頚筋(Platysma)を境界として3つの層に分かれています:
- 第1層 — 広頚筋より浅い皮下脂肪層(Pre-platysmal subcutaneous fat): 皮膚のすぐ下、広頚筋の表層にある柔らかい脂肪層です。指で顎下をつまんだ時に厚みとして触れられる部位であり、マイクロ脂肪吸引や脂肪溶解注射の直接的なターゲットとなる層です。
- 第2層 — 広頚筋より深い脂肪(Subplatysmal fat)・顎二腹筋・舌骨の位置: 広頚筋のさらに奥にある深部脂肪パッドや筋肉・骨格構造です。浅い皮下脂肪をいくら減らしても、広頚筋の内側が左右に開いて緩んでいたり深部脂肪が張り出していると、顎下がピタッと張り付かず鈍角のまま残ってしまいます。
- 第3層 — 皮膚およびSMAS・広頚筋の加齢性たるみ: 脂肪の量そのものよりも、皮膚や筋膜が重力方向に緩んでフェイスラインの下へ垂れ下がっている状態です。
02. デオキシコール酸注射・輪郭注射(非手術)の役割と解剖学的な限界
- 作用機序と適したケース(初期・局所の補助ケア): デオキシコール酸(Deoxycholic acid)配合製剤は脂肪細胞膜に作用して局所の浅い皮下脂肪を減少させる仕組みを持ち、一般的な「輪郭注射」はクリニックごとに配合成分が異なる非手術注射療法です。顎下中央の浅い皮下脂肪(第1層)がごく少量で、皮膚と広頚筋のハリが保たれている20〜30代の初期ケースにおいて、ダウンタイムを抑えながら複数回の施術で緩やかなボリューム減少を目指す場合に適しています。
- 解剖学的な限界線: 薬液の広がりをミリ単位で均一にコントロールすることは難しく、また広頚筋の奥(第2層)や緩んだ筋肉・皮膚(第3層)を引き締めることはできません。そのため、エラ下〜フェイスライン全体にわたって広く脂肪がついている場合や、過去に注射を数回受けても変化を感じられなかった場合には、注射単独では理想の輪郭角度は出にくくなります。
03. 顔・二重あごマイクロ脂肪吸引と広頚筋縫縮術(筋肉縛り)の適応基準
中等度以上の二重あごやフェイスラインのもたつきを1回の施術で確実に整えたい場合は、物理的に脂肪細胞を除去し、必要に応じて筋肉の緩みを補強するアプローチが基準となります:
- 極細カニューレによる顔・二重あごマイクロ脂肪吸引(単独)が適している方:
- 広頚筋の張りはしっかり保たれているものの、顎下からフェイスライン(下顎縁)・口横にかけて浅い皮下脂肪が厚くついているタイプです。
- 耳たぶの裏側のシワや顎下の目立たない位置に2〜3mmの極小ホールを作り、マイクロカニューレで皮下脂肪を扇状に均一に吸引します。真皮直下の薄い脂肪層を均等に残すことで、術後の凹凸や癒着を防ぎ滑らかなラインに仕上げます。
- 広頚筋縫縮術(二重あご筋肉縛り・Submental Platysmaplasty)の併用が必要な方:
- 横から見た時に顎先から首へつながる角度(顎頸角)が鈍く、広頚筋の内側縁が開いてカーテン状に垂れ下がっている場合や、広頚筋奥の深部脂肪が膨らんでいるタイプです。
- 顎下の自然なシワのラインに沿って約1.5〜2cmの最小切開を行い、マイクロ脂肪吸引と同時に余分な深部脂肪を整え、左右に開いた広頚筋の内側をコルセットのように縫い寄せて引き締めます(筋肉縛り)。これにより顎下の底面が上方に密着し、シャープな横顔ラインが形成されます。
- なお、40〜50代以降で皮膚の余りや支持靭帯のたるみが強い場合は、脂肪吸引・広頚筋縛りに加えてミニSMASリフトやフル切開リフト(デュアル・ディーププレーン)を併用し、余剰皮膚とSMAS筋膜を引き上げることでたるみのない美しい輪郭が完成します。
04. ダウンタイム経過:フェイスバンド(圧迫バンド)着用と術後5〜7日目抜糸
- 術後1〜5日目(初期圧迫ケア): 脂肪を吸引した後の皮下スペースが深部組織へ滑らかに密着するよう、術後3〜5日間はフェイスバンド(圧迫バンド)の着用をお願いし、その後1〜2週間は就寝時の着用を推奨しています。
- 術後5〜7日目(抜糸および帰国目安): 耳たぶ下や顎下の微細縫合糸を抜糸します。日本から渡韓される患者様は、約7日間のソウル滞在スケジュールで抜糸まで完了してご帰国いただけます。
- 術後2週間〜3ヶ月(拘縮の緩和と完成): 大きな腫れや内出血は1〜2週間で落ち着きます。治癒過程で一時的に生じる皮下の硬さ(拘縮・バイオボンド現象)は、術後1〜3ヶ月かけてインディバ等の高周波温熱ケアとともに徐々に柔らかく馴染んでいきます。

05. キム・スンス代表院長 1:1 輪郭・リフトアップ相談のご案内
ご自身の二重あご・フェイスラインのお悩みに、非手術ケア、マイクロ脂肪吸引、広頚筋縛り、あるいは切開リフトのどれが適しているか知りたい方は、以下の日本語専用窓口よりお気軽にご相談ください:
- 📅 1:1 Zoomオンライン相談・ソウル来院予約(日本語予約ハブ) →
- 💬 公式LINEで日本語相談(@370vztxw · 正面・横顔のお写真による事前診断) →
- ✨ 顔・二重あごマイクロ脂肪吸引 施術詳細を見る →
- ✨ ミニ切開リフト(Mini SMAS Lift)施術詳細を見る →
- 📖 「糸リフトの持続期間と顔のマイクロ脂肪吸引の相乗効果」コラムを読む →
📍 AVA美容外科(AVA Plastic Surgery) · ソウル特別市 瑞草区 江南大路 603 インソンビル 4階(新沙駅4番出口 徒歩1分) · TEL +82 2-545-1882
※ 医療および医薬品に関するご案内(自由診療):顔・二重あごマイクロ脂肪吸引、広頚筋縫縮術および非手術注射療法は、皮下脂肪の厚み、広頚筋の張力、舌骨の解剖学的位置、皮膚の弾力により効果や回復期間に個人差があります。考えられる主なリスク・副作用は以下の通りです — ① 手術(マイクロ脂肪吸引・広頚筋縫縮術):出血、血腫、漿液腫(セロマ)、感染、腫れ、内出血、一時的な感覚鈍麻または下顎縁枝神経への刺激、表面の微細な凹凸・癒着、左右差、傷跡等 / ② 非手術注射(デオキシコール酸製剤・輪郭注射):注入部位の腫れ、内出血、熱感、圧痛、一時的な硬結(しこり)、嚥下時の違和感、まれに神経刺激や皮膚障害等。(※韓国国内で使用されるデオキシコール酸注射剤は韓国食品医薬品安全処[MFDS]の承認医薬品であり、韓国国内の正規医薬品卸ルートより入手しています。日本国内の医薬品医療機器等法上の承認状況とは異なる場合があり、すべての施術は公的医療保険が適用されない自由診療です。)必ず形成外科専門医との1:1対面診察の上でご決定ください。
よくあるご質問(臨床FAQ)
Q. 脂肪溶解注射(デオキシコール酸注射・輪郭注射)と二重あごマイクロ脂肪吸引はどう選べばよいですか?
顎下を指でつまんだ際の浅い皮下脂肪がごく少量で、皮膚の弾力がありダウンタイムを最小限にしたい場合は、複数回の注射治療によって緩やかなボリューム減少を目指すことができます。一方、脂肪層が厚い場合、フェイスライン横まで広くもたつきがある場合、あるいは過去に注射を繰り返しても変化が乏しかった場合は、マイクロカニューレで脂肪細胞を物理的に吸引・除去するマイクロ脂肪吸引の方が1回で明確かつ均一な輪郭改善が期待できます。
Q. 二重あごの脂肪吸引だけで十分ですか?それとも広頚筋縛り(筋肉縫縮術)も同時に必要ですか?
20〜30代前半のように広頚筋の張りがしっかりしており、純粋に浅い皮下脂肪だけがついているタイプであれば、マイクロ脂肪吸引単独でもすっきりとした顎下ラインが出ます。しかし、横から見た際に広頚筋の内側が緩んでカーテン状に垂れ下がっている場合や、広頚筋の奥にある深部脂肪が張り出している場合は、脂肪吸引だけでは顎下が密着しないため、顎下のシワに沿った小さな切開から広頚筋を縫い寄せる処置(筋肉縛り)の併用が適しています。
Q. 顔・二重あごマイクロ脂肪吸引の圧迫バンド装着期間とソウル滞在日数の目安を教えてください。
吸引後の皮膚が深部組織へ滑らかに密着するよう、術後3〜5日間はフェイスバンド(圧迫バンド)を着用し、その後1〜2週間は就寝時の着用を推奨しています。耳たぶの下や顎下の目立たない位置にある数ミリの抜糸は術後5〜7日目に行うため、渡韓される患者様は約7日間のソウル滞在でご帰国いただけます。大きな腫れは1〜2週間で落ち着き、1〜3ヶ月かけて組織が柔らかく馴染んでいきます。

